居合
先に書いておきますが、「リインカーネイション」と同じ様に、これも続くかもしれませんので、その点はご容赦ください
さて、本題に入りましょうか
ここでは「居合」を例にして話を進めていきます
皆さんは、居合が隙の少ない剣術だと思いますか?
よく、隙のないものだと思っている人がいますが、それは大きな間違いです
では、なぜ、あのような剣技が生まれたでしょう
実は、あれは、人の心理をよくついたものなのです
球技(特に個人技)をやった事のある方ならわかると思いますが、隙のありすぎる所にはどうも責め込めないと思います
それと基本的には差がないのです
しかし、「闘気で責め込めない様にしてるんだ」とか言う人がいる事にはちょっと首を傾げてしまいます
そもそも、武術の究極は、無になる事です、したがって、「闘気」とか「殺気」を出している様では、まだまだひよっこなのです
だから、「殺気でひるませてやった」とか言う人に対しては、
や〜い、ざこっぱち!!
と言っても文句は言い返せないのです(ちなみに、そんなものでひるんでしまう方にも言ってやってもO.K.です)
私は、二人ほど言ってやりたい人を発見しましたが、あなたは言ってやりたい相手を見つけましたか?
居合の最大の特徴は、一太刀目の速度にあります
鞘に納めつづけているのは、隙を多くして責め込めさせない様にするためもあるのですが、もう一つ理由があります
それは、最大の特徴でもある、一太刀目の速度をあげるためです
日本刀が一番速く動かせる瞬間というのはいつだと思いますか?振りおろす瞬間?それとも凪ぎ払った時でしょうか?
じつは、鞘から抜き放つ時が一番速くなるのです
その理由は、ぶれにくいからと力が入りにくいからなのです
ここで意外に思った方もいるでしょう、しかし、これは本当の事なのです
居合と言いながら、抜き放ってから、何度も切りつけているものをよく聞いたりしますが、居合は一太刀に全てを賭けるものです、したがって一度抜き放って一太刀浴びせたら鞘に納めなければなりません
たとえば、「居合で三回切った」と言えば、「抜き放つ−>切る−>鞘に納める」という一連の動作を三回繰り返したという事なのです、けっして「抜き放つ−>切る−>切る−>切る−>鞘に納める」という動作ではありません(ちなみに、この場合は「居合の様に抜いて三回切った」です)
ですから、上の二つ目の方を「居合」と称している人は改めた方がいいかもしれません(笑)